問題.
自作問題の12番, 数学的帰納法と極限の問題です.
(1)は数学的帰納法を用いて示します.
(1)は有名な等式なので, 1995年度神戸大学や, 2005年度大阪大学の入試でも問われています.
(2)では(1)の等式を利用して極限を計算します.
極限の計算では, 区分求積法を用います.
また, の値がが偶数か奇数かで異なってくることに注意して場合分けする必要があります.
区分求積法.
\begin{align*}
\lim_{n\to\infty}\dfrac{1}{n}\sum_{k=0}^{n-1}f\left(\frac{k}{n}\right) = \lim_{n\to\infty}\dfrac{1}{n}\sum_{k=1}^{n}f\left(\frac{k}{n}\right) = \int_0^1 f(x)\,dx
\end{align*}
解答例.
(1).数学的帰納法を用いる.
[1] のとき
よって, のときは成り立つ.
[2] のとき成り立つと仮定すると,
のとき,
よって, のときも成り立つ.
したがって, [1], [2]より, 任意の自然数に対して
が成り立つ.
(2).
とおくと, .
また,
よって,
より,