合同式(congruence)
は整数, は正の整数として, が で割り切れるとき
\begin{align*}
a\equiv b \pmod{c}
\end{align*}
\begin{align*}
a \bmod c = b
\end{align*}
合同式の両辺の , は整数であることに注意してください. この部分が分数の形になる計算をする場合は, 割り切れているかを確認した上で合同式を使いましょう.
合同式は高校では習いませんが, 使えるようになれば整数の問題などの解答をコンパクトに書くことができます. 以下にも簡単な例を載せています.
合同式の性質
合同式の重要な性質を以下に挙げます. 但し, ここでは合同式の法はすべてとします.1から4の性質は定義から簡単に導かれます. また, 5は2を繰り返し用いれば出てきます.
問題例. を9で割った余りはいくらか.
解答. 合同式の法を9として,
\begin{align*}
20^{16} &\equiv 2^{16}\\
&\equiv 16^4\\
&\equiv (-2)^4\\
&\equiv 16\\
&\equiv 7
\end{align*}
より割った余りは7.
このように合同式を用いると簡単に計算ができ, 分かりやすい解答を書くことができます.