問題.
以前別の記事で, この問題をベクトルを使って解く方法を紹介しました. (--> こちら)
今回は, 同じ問題を三角形の相似を使って解きたいと思います.
解答.
まず, 三角形の相似を使うために補助線を引いておきます.
を延長して直線 と交わる点を ,
を延長して直線 と交わる点を とおきます.
また, 説明が分かりやすくなるように, 辺 の長さを とおいておきます.
はじめに, と が相似なので, 求めるべき比 は,
\begin{align*}
AP:PQ = RP:PC
\end{align*}
となります. さらに, と の相似に着目すると,
\begin{align*}
RP:CP = RS : CF
\end{align*}
となるので, の比を求めればいいことが分かります.
ここからはとても簡単です.
から,
\begin{align*}
CF=\dfrac{x}{3}
\end{align*}
はすぐに求まります.
の長さは, として考えます.
は, と が相似で, 相似比は なので,
\begin{align*}
RA = CB = x
\end{align*}
次に, は, 平行四辺形の対辺の長さは等しいので, に等しく
\begin{align*}
AD = x
\end{align*}
最後に, は と が相似で, その相似比は なので,
\begin{align*}
DS = \dfrac{1}{3}{CF} = \dfrac{x}{9}
\end{align*}
これらを足すと.
\begin{align*}
RS &= RA + AD + DS\\
&= x + x + \dfrac{x}{9}\\
&= \dfrac{19}{9}x
\end{align*}
したがって, 比は
\begin{align*}
RS : CF &= \dfrac{19}{9}x : \dfrac{x}{3}\\
&= 19:3
\end{align*}
なので, 答えは となります.
どの三角形の相似を使うのかをいちいち書く手間はありますが, 考え方や計算はベクトルで解くよりも簡単でした.