数学の力

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京大2013年度第1問を相似だけで解く

問題.

平行四辺形  ABCD において, 辺  AB 1:1 に内分する点を  E, 辺  BC 2:1 に内分する点を  F、辺  CD 3:1 に内分する点を  G とする. 線分  CE と線分  FG の交点を  P とし, 線分  AP を延長した直線と辺  BC の交点を Qとするとき, 比  AP:PQ を求めよ.

以前別の記事で, この問題をベクトルを使って解く方法を紹介しました. (--> こちら)

 

今回は, 同じ問題を三角形の相似を使って解きたいと思います.

 

解答.

まず, 三角形の相似を使うために補助線を引いておきます.

 

 CE を延長して直線  AD と交わる点を  R ,

 FG を延長して直線  AD と交わる点を  S とおきます.

また, 説明が分かりやすくなるように, 辺  BC の長さを  x とおいておきます.

 

 

 

はじめに,  \triangle{PAR} \triangle{PQC} が相似なので, 求めるべき比  AP:PQ は,

\begin{align*}
AP:PQ = RP:PC
\end{align*}

となります. さらに,  \triangle{PRS} \triangle{PCF} の相似に着目すると,

\begin{align*}
RP:CP = RS : CF
\end{align*}

となるので,  RS:CF の比を求めればいいことが分かります.

 

ここからはとても簡単です.

 

 BF:FC=2:1 から,

\begin{align*}
CF=\dfrac{x}{3}
\end{align*}

はすぐに求まります.

 

 RS の長さは,  RA + AD + DS として考えます.

 RA は,  \triangle{RAE} \triangle{CBE} が相似で, 相似比は  AE:EB = 1:1 なので,

\begin{align*}
RA = CB = x
\end{align*}

 

次に,  AD は, 平行四辺形の対辺の長さは等しいので,  BC に等しく

\begin{align*}
AD = x
\end{align*}

 

最後に,  DS \triangle{DSG} \triangle{CFG} が相似で, その相似比は  DG:CG = 1:3 なので,

\begin{align*}
DS = \dfrac{1}{3}{CF} = \dfrac{x}{9}
\end{align*}

 

これらを足すと.

\begin{align*}
RS &= RA + AD + DS\\
&= x + x + \dfrac{x}{9}\\
&= \dfrac{19}{9}x
\end{align*}

 

したがって, 比は

\begin{align*}
RS : CF &= \dfrac{19}{9}x : \dfrac{x}{3}\\
&= 19:3
\end{align*}

 

なので, 答えは  AP : PQ = 19 : 3 となります.

 

 

どの三角形の相似を使うのかをいちいち書く手間はありますが, 考え方や計算はベクトルで解くよりも簡単でした.