数学の力

京大生が数学の定理・公式の証明や入試問題の解説をするブログ.

初等関数の導関数


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今回は, 高校までで扱う基本的な関数の導関数を紹介します.

導関数の定義についてはこちら.

 

1.  定数関数  f(x)=c

 (c) ^\prime = 0

 

2.   n次の単項式( n自然数)  f(x)=x^n

 (x^n)^\prime = nx^{n-1}


3.  2. は nの部分が0でない実数のときも成り立ちます.

例えば,   \sqrt{x}=x^\frac{1}{2}導関数 \frac{1}{2}x^{-\frac{1}{2}}=\dfrac{1}{2\sqrt{x}}

実数の場合は高校で習う範囲では証明ができません.

 

4. 指数関数( a>0,  a\neq 1)  f(x)=a^x

 (a^x)^\prime = a^x\log_{e}{a}

特に,  a=eのとき

 (e^x)^\prime = e^x

ここで,  eネイピア数(自然対数の底)です.


 

5. 対数関数( a>0)  f(x)=\log_{a}{x}

 (\log_{a}{x})^\prime = \dfrac{1}{x\log_{e}{a}}

特に,  a=eのとき,

 (\log_{e}{x})^\prime = \dfrac{1}{x}



それぞれの導出は別の記事で書こうと思います.

実際に複雑な関数の微分をする場合は, これらの基本的な導関数に加えて, 「関数の積の導関数」や「合成関数の導関数」, 「逆関数導関数」などいろいろな公式を利用することになります.