問題
次の条件を満たす組 を考える.
条件(A) : は正の整数で, および を満たす.
(1) 条件(A)を満たす組 で, となるものをすべて求めよ.
(2) 組 が条件(A)を満たすとする. このとき, 組 が条件(A)を満たすような が存在することを示せ.
(3) 条件(A)を満たす組 は, 無数に存在することを示せ.
無限降下法ではないですが, 似た考え方をする問題です.
解答
(1) を見たす組を調べる.より,
これを についての 2 次方程式とみて, 正の整数解をもつ場合を考えると, 判別式 より
この不等式と を満たす の組は
のみ.
このとき, 式(1)に代入すると,
よって, .
(2) が成り立つとする. このとき,
が成り立つと仮定して を求める.
について解くと,
を代入すると,
よって, とおくと, を満たす.
また,
より, を満たす.
以上より, とおけば組 は条件(A)を満たす.
(3) 以下の漸化式によって を定める.
すると, (2)の結果から, すべての について
組 は条件(A)を満たし, によって異なる組となるので, 条件(A)を満たす組は無数に存在する.