対数方程式
対数方程式は, 次のような変数が対数の真数や底の部分に含まれる方程式です.
\begin{align}
(\textrm{A}) &: \log_3(x+2)=\log_9(x+14)+\dfrac{1}{2}\log_3{2}\\
(\textrm{B}) &: \log_x{100}-\log_{10}{x}+1=0
\end{align}
対数方程式は次の手順で解きます.
- 対数の真数部分に変数がある場合, の条件から変数の範囲をしぼる.
- 対数の底の部分に変数がある場合,, から変数の範囲をしぼる.
- (i) の形に変形して として解く.
対数不等式
対数不等式は対数の底や真数部分に変数を含む次のような不等式です.
\begin{align}
2\log_a{x-3}>\log_a(4x-7)\quad(a>0, a\neq 1)
\end{align}
基本的な解き方は対数方程式同様ですが, 次のことに注意が必要です.
- のとき,
- のとき,
例題.
次のに関する方程式, 不等式を解け.(1)
(2)
(3)
解答.
(1) 真数条件から, , なので, .\begin{align}
\log_9(x+14) &= \frac{\log_3(x+14)}{\log_3{9}}\\
&= \frac{1}{2}\log_3(x+14)
\end{align}
なので, 方程式は
となり,
\begin{align}
(x+2)^2&= 2x+28\\
x^2+2x-24&= 0\\
(x+6)(x-4) &= 0\\
\therefore x&= -6, 4
\end{align}
但し, であるから, .
(2) 真数条件より, . また, 底のみたす条件から
とおくと,
なので, 方程式は,
よって,
\begin{align}
x&= 10^X\\
&= 10^{-1}, 10^2\\
&= \dfrac{1}{10}, 100
\end{align}
これはをみたしている.
(3)
真数条件から, , より
より,
・のとき
但し, よりなので, .
・のとき
但し, よりなので, .
以上より, のとき, のとき.