問題.
つの関数を, とおく. から始め, 各 について, それぞれ確率 で または と定める. このとき, となる確率 を求めよ.
また, 漸化式が と の関係式になるので, が偶数・奇数の場合をそれぞれ求めなければいけません.
解答例.
となる確率を とおきます.まず, をどの順に使うかにかかわらずです. ( では は と の平均に, では は と の平均になっているので).
のとき,
となり, これは常に成り立ちます. また,
のとき,
となり, これが成り立つ確率は なので,
\begin{align*}
P_n&= \frac{1}{2}\cdot 1+\frac{1}{2}Q_{n-1}\\
&= \frac{1}{2}+\frac{1}{2}Q_{n-1}\tag{1}
\end{align*}
次に, について考えて,
のとき
となり, これが成り立つ確率は .
のとき
となり, これが成り立つ確率は なので,
\begin{align*}
Q_n &= \frac{1}{2}P_{n-1}+\frac{1}{2}\cdot 0\\
&= \frac{1}{2}P_{n-1}\tag{2}
\end{align*}
式(1), (2)から, を消去して,
\begin{align*}
P_n=\frac{1}{2}+\frac{1}{4}P_{n-2}
\end{align*}
変形して,
より, なので, について
整理すると,
また, の確率で
または
なので, で, について
整理して,
以上をまとめると,
\begin{align*}
\left\{\begin{array}{l}
P_{2n}=\frac{2}{3}+\frac{1}{3}\left(\frac{1}{4}\right)^n\\
P_{2n+1}=\frac{2}{3}-\frac{1}{6}\left(\frac{1}{4}\right)^n
\end{array}
\right.
\end{align*}